西宮市の保田矯正歯科
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院長ブログ

口呼吸の弊害について
呼吸なんてあまりに当たり前ですから意識することはないでしょうが、実は呼吸の仕方で不正咬合になっている場合が少なからずあります。そのあたりを説明してみましょう。

通常、正しい呼吸は鼻で行います。いわゆる鼻呼吸です。鼻の穴を通って鼻腔に入ってきた空気は、ここのフィルターを通り、埃や細菌などの異物が取り除かれ、暖められ、そうして湿り気を与えられます。そうして、喉を通り、気管を通り、肺に到達します。

一方、何らかの原因で鼻呼吸ができなくて、口で呼吸をしている場合にももちろん空気は肺に到達しますが、少し事情が異なります。口で吸われた空気は、フィルターが無いため、汚れたまま、冷たいまま喉や気管や肺に到達します。この空気が体にとってあまり良くないのは想像できると思いますが、内科的あるいは耳鼻科的な話は別に譲るとして、矯正歯科の立場の話をしましょう。

例えば、鼻が詰まっているとしましょう。本来なら鼻で呼吸をするのですが、詰まっていると鼻で呼吸は無理です。呼吸をしなくては生きていけませんから、代償的に口で呼吸をするようになります。そうなると首を前に出して、呼吸をし易い態勢をとります。それで姿勢が悪くなります。口からの呼吸がし易いように舌を本来あるべき位置よりも低い位置や前の方に置きます。そのため、しゃべり方がおかしかったり、いつも舌が見えるようになります。いつも口をポカンと開けています。テレビを見ている時にお母さんが注意するとその時には口をつむれますが、気がつけば、また開いているといった具合です。食事の時にペチャペチャ音を立てるようになります。よく噛まないで飲み込みす。食べるのが遅いです。等々の弊害が生じてきます。

この舌の位置が曲者なのです。正常な舌の位置は口蓋と言われる上顎の天井に軽く接しているのですが、口呼吸をしている人は舌がそこにありません。そのため、ほっぺたの圧力が上顎の歯列に常にかかることになり、結果として狭く前に尖った上顎になることがあります。そうなりますと、いろいろな形態の不正咬合が出現します。例えば、上の歯列が狭くなりますから、それと咬み合う下の歯列も狭くなり、上下の前歯の並ぶ場所が無くなってガタガタになったり、下顎自体が後ろに下がることもあります。上顎と下顎の幅が合わなくなって、噛むと下顎が左右のどちらかにズレることもあります。また、開咬といって、奥歯は咬んでいるのに、前歯は咬み合っていない状態にもなります。

ところで、みなさんはアデノイドという言葉を聞かれたことがあるでしょうか。これは喉の奥にある扁桃腺で、これが大きいと気道が狭くなり、いびきをよくかきます。これは呼吸するのに抵抗があることに他なりません。口をいつもポカンと開けていて、いわゆるアデノイド顔貌という特徴的な細長い無気力な顔立ちになります。また、滲出性中耳炎を併発していることもあります。ひどい場合は、睡眠時に呼吸をすることが困難で、胸を大きく動かしたりしています。その際には、胸の真ん中が陥没して、漏斗胸などと呼ばれますが、こんな状態では十分な睡眠がとれるはずもなく、そのため、日中のアクティビティが低く、成長も他の子供たちより遅れることがあります。

このような症状の子供たちには、耳鼻科通いをせっせと勧めて、鼻炎などの症状を治してもらったり、アデノイドの大きな子供は、そのアデノイドを除去するというのも有効な手段ですが、矯正的なアプローチで改善することも、実は可能なのです。

いつごろでしたか、NHKで病の起源という番組を放送していて、その中にいびきをテーマにしたものがありました。その番組の終わりの方で、子供の睡眠時無呼吸症の話が出てきました。日本人の四歳の女の子がCPAPといわれるマスクを装着して寝ているところを紹介していました。一方、アメリカでは無呼吸症に対する新しい治療として上顎を拡げる装置を紹介していました。私は嬉しくなりました。なぜなら、私どもが口呼吸をしている子供たちにはめている装置そのものだったからです。

原理は簡単です。上顎を少しずつ拡大して、天井の骨を大きくして、裏側にある鼻腔に空気が通り易いようにしてあげる、それだけなのです。そうすれば、いつの間にか鼻で呼吸ができるようになります。腫れて大きくなったアデノイドも、鼻腔を通った湿った暖かいきれいな空気に触れることで、本来の大きさに戻り、気道の閉塞も無くなってくるというものです。そうすることで、子供たちは不快な症状から解放され、質の高い睡眠を確保することができるわけです。

アデノイドなどの組織は子供のころにその大きさがピークに達しますが、思春期以降、次第に小さくなりますので、大人でアデノイドがという人はいません。ですから、何もせずに様子を見ましょうという考え方もあるのですが、子供の健やかな成長を阻害するものを取り除いてあげるというのは大事なことだと思います。
耳鼻科の先生のように切除するのも一つの方法ですし、私のような矯正歯科医が上顎を骨ごと拡げて、鼻を楽チンにし、おまけに拡げることで歯の並ぶ場所まで確保してしまおうというのも、一石二鳥の方法だと思います。ただ、残念ながら、このように気道の閉塞が明らかな場合でも、矯正歯科治療は保険の適応ではありません。

あしからず、ご了承ください。

投稿者 医療法人社団 保田矯正歯科 | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
矯正治療を開始するタイミングについて
結果だけを申し上げれば、開始するのはいつでも大丈夫です。
しかしながら、治療し易い時期というものがあって、そのタイミングをとらえれば、簡単に治すこともできたり、最大の効果を期待することもできます。

具体的に受け口の例を挙げてみましょう。ただ受け口と言っても、咬み癖で下顎が前方へ誘導されるタイプのものと、上顎の骨に比べて下顎の骨が大きいタイプの二通りありますので、別々にわけてお話しましょう。

まず、前者の方、すなわち咬むと下顎が前にずれるタイプの受け口は、永久歯の上の前歯で下顎が誘導されるものですから、小学校の低学年くらいが適齢期です。後ろから上の前歯を押し出してあげることで簡単に治療できます。
よ く小さいうちの方が簡単だからと、幼稚園に通っているようなお子さんの相談も受けますが、この手の受け口は乳歯の前歯が永久歯の前歯に生え換わるときに、 永久歯が少し斜め前に向かって萌出するものですから、何割かのお子さんは勝手に治りますので、この時点で敢えて治療をする必要はないと考えています。

また、小学校の低学年で治療せずに放置しますと、若干、下顎の骨が大きくなることもあり、簡単な治療では治しにくくなることがあります。この場合には、下顎の成長が終了するまで放置して、それから矯正治療を行うことがしばしばあります。

さて、もう一つのタイプの下顎の骨が上顎よりも大きいタイプの、いわゆる骨格性の受け口は全く話が違います。下顎を抑え込んでもその成長が抑えられるわけではないので、上顎の成長を促してあげるような治療を行います。
ですから、成長期のタイミングをとらえた治療となります。また期間も長く、根気のいる治療となります。
この時期を逃しても、すなわち、下顎の骨が上顎よりも大きく成長した場合でも、例えば抜歯をして咬み合わせを整えることもあれば、下顎の歯列全体を後方に下げるような治療をしたり、更には下顎の骨を切って骨ごと後ろに下げる外科的矯正治療を行うこともできるのです。

要するに、受け口の成り立ちや年齢によって、それに応じた治療を行うことになるわけです。もちろん、成人でも治療はできるわけです。
上 の前歯が出ている場合もその成り立ちによっては成長期に比較的簡単な装置で治せるものもあれば、成長期には上顎と下顎の骨組みの関係の是正、それ以後に歯 を間引いて引っ込めるような二段構えの治療を行う場合があります。ですから、顎の骨の成長のコントロールが必要なケースでは小学生の時からの開始が望まし いといえます。

もちろん、成人になってからでも、歯を抜いて前歯を下げることでカムフラージュすることもできますし、顎の骨を切って、下げたり出したりする外科的矯正治療も可能です。
一方、ガタガタの歯並びを治す場合には、中学生くらいになって第二大臼歯といういわゆる12歳臼歯が生えてか
らが望ましいとされていますが、歯の萌出スペースを作るために顎を拡大する場合には、小学校の低学年くらいから治療を行うこともしばしばあります。

要 するに、不正咬合の種類が何であっても、ケースによってその成り立ちが異なりますし、程度もまちまちですので、どこをどのように治すかがか症例ごとに異な ります。その症例に合った治療方法がそれぞれにありますから、隣の子が高校生になってから矯正治療を始めたので、うちの子もそれまで待とうではなくて、ま ずは、気になるところがあるならば、矯正歯科の先生にご相談をされることが、治療の第一歩だと思います。

現状を診てもらい、どこにどうい う問題点があるのか指摘してもらうのがよいと思います。この時点で、早めに治療した方がよいのか、あるいは放置して時期を待った方がよいのか、治療しな かったらどうなるのか、そのあたりも説明を受けて下さい。この時は視診しかしていませんので、大雑把なことになるかもしれませんが、それでも経験を積んだ 矯正医ならおおよそのことはお話しできます。具体的にはどんな装置が必要で、期間がこのくらいかかり、料金の概算も説明されます。もちろん、矯正治療のメ リット、デメリットも説明されるでしょう。

初診の相談を受けたら治療を必ず受けなくてはいけないと、悪い言い方をすると、矯正歯科を警戒 されている方もいらっしゃると思いますが、普通の矯正医は最初の相談を、ご本人や保護者の方に、固有の問題点を認識してもらい、その解決方法を説明する機 会と捉えています。矯正ってこんなもんなんだよとこちらの思いをお伝えできればと思っています。
その上で、各家庭の価値観に照らし合わせて、矯正治療を開始するとか、見合わせるとか判断していただければいいと思っています。

不 正咬合の治療の第一の目的は審美的なものを回復する、見てくれを直すというものではありません。本来持っている機能を回復して、噛み易い歯並び、歯磨きし 易い歯並びを作ってあげることにあります。そうすれば、歯は長持ちしますし、また見た目にもきれいな歯並びになるわけです。いうなれば、QOL、 quality of lifeの向上、それが矯正歯科治療の目的とお考えいただいたら幸いです。

投稿者 医療法人社団 保田矯正歯科 | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
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これからブログを始めていきます。みなさまにお役にたつような情報を掲載していきたいと思っておりますので、今後とも宜しくお願いします。
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